「興味がある」と「好き」の違い

投稿者:浦 周平 経営者投稿
今回は、ITキャリアを目指すうえで 「興味がある人」よりも「好きな人」であるべきだ、というお話をします。 11月から採用活動を始め、間もなく応募者は100名に届こうとしています。 これまで多くの方と面談をしてきましたが、率直に感じているのは 「興味があります」という状態だけでは、正直足りないということです。 これは、私自身の失敗体験から来る考えでもあります。 私はゲームが好きで、ゲームのBGMも大好きです。 ある日、YouTubeで「ゲームBGMを一人でアカペラで再現する」チャンネルを見つけました。 その完成度の高さに衝撃を受け、「これ、自分もやってみたい」と思い立ちました。 機材やソフトは、プロ仕様ではないものの、最低限しっかりしたものを揃えました。 総額で24万円ほど。決して安い買い物ではありません。 操作方法を調べ、できそうなBGMを選び、初めての収録。 出来上がった音源は、初挑戦にしては満足できるもので、 何より「楽しい」という気持ちが強く残りました。 ところが、次に別の曲を収録しようとしたとき、壁にぶつかります。 思ったように仕上がらない。 「なんだか、かっこよくならない」。 原因を探そうとしましたが、 音楽を理解するとは何か、何を調べればいいのかが分からない。 その壁を前に、私は立ち止まってしまいました。 結局、作った曲は3曲で止まり、そこで終わってしまいました。 今振り返ると、確かに私は「興味」を持ってスタートできました。 でも、「好き」だったかと言われると、違ったのだと思います。 憧れはありましたが、壁を越えるほどの執着はなかった。 つまり、「そこまで好きではなかった」ということです。 この話を、ITの世界に置き換えてみてください。 今はAIを使えば、初級レベルの開発情報も、コードも、0円で簡単に手に入ります。 しかし、初学者にとっては 意味不明なアルファベットや専門用語が次々と出てきて、 「無理かもしれない」と思う壁は、驚くほど早く現れます。 そのとき、あなたはどう思うでしょうか。 「もうやめよう」と感じるのか、 「もう少し調べてみよう」と思えるのか。 ITのキャリアを本気で進みたいのであれば、 自分がどちらのタイプなのかを、早い段階で知っておくことはとても大切です。 壁を越えた先で、 「分かった」「動いた」「面白い」と感じられるなら、 あなたはきっとITが好きな人です。 エンジニアの仕事は、好きでなければ本当につらい仕事です。 今できる技術だけで完結する仕事は、ほとんどありません。 体感で言えば、仕事の95%は、今の自分にはできないことです。 つまりこの仕事は、 「無理かもしれない」という壁を、何度も何度も乗り越え続ける仕事です。 だからこそ、その過程そのものを面白いと思えるかどうか。 「好きだな」と感じられるかどうか。 それこそが、ITキャリアを進むうえで 何より大切な資質だと、私は思っています。